ジョアキーノ・ロッシーニ (1792-1868)
19世紀前半を代表するイタリア人オペラ作曲家ロッシーニは、ベッリーニやドニゼッティといった同時代の人々からも賞賛を得、ドイツではイタリア的オペラ作曲家ロッシーニとドイツ的器楽作曲家のベートーヴェンのどちらを高く評価するか論争を巻き起こすほどヨーロッパ全土で認められた存在であった。その人気は晩年のベートーヴェンが嫉妬し、若きワーグナーが目標としたぐらいのものであったと言われている。ロッシーニはオペラを39曲書いているが、その全てを20年間で書き上げている。彼の作品は『セビリャの理髪師』『アルジェのイタリア女』のようにオペラ・ブッファが中心だと思われがちだが、実際オペラ作曲家としてのキャリアの後半期はもっぱらオペラ・セリアの分野で傑作を生み出している。人生の半ばに相当する37歳の時に大作『ウィリアム・テル』を作曲した後はオペラ作曲はせず、サロン風の歌曲やピアノ曲、宗教作品を中心に作曲を行った。歌唱技巧を極限にまで開花させたロッシーニのベルカント様式は20世紀後半に見直され、全39作のオペラ再上演も達成されている。

『シンフォニック・マーベル』
リスト:交響詩「レ・プレリュード」
リスト:交響詩「タッソー《悲劇と勝利》」
チャイコフスキー:幻想序曲「ロミオとジュリエット」
ロッシーニ:歌劇「泥棒かささぎ」 序曲
ウェーバー :歌劇「オベロン」序曲
ウェーバー :歌劇「魔弾の射手」序曲
ウクライナ国立交響楽団 ・ 長島達也(指揮)
*制作中(録音完了)